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歯周病、循環器に悪影響!?

先日歯周病についての記事が沖縄タイムスに掲載されていましたので、ご紹介したいと思います。

それは歯周病が、口の中の菌が、歯を支えている歯茎や骨を徐々に破壊していく病気なのですが、それだけでなく、その菌が血液のなかに入り込み、循環器疾患など全身にさまざまな悪影響を及ぼしていることが最近に研究でわかったという内容でした。

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—以下、新聞の内容抜粋—
心筋梗塞で運ばれてくる患者の口臭が気になった当時東京医科歯科大学に勤めていた循環器内科医の鈴木淳一・東京大特任准教授は、歯科医らと心筋梗塞など急性冠動脈症候群の患者を調べた、
その結果全体の3割で口の中から歯周病菌を検出したほか、この菌が血液の中に入り込んでいることを示すデータも得られ、発症に関わっていることが分かった。

傷んだ歯肉の表面から血液に入り込んだ歯周病菌は、全身をめぐり、血管の内壁に撮りついて炎症を起こすと考えられる。
菌の種類は700~800、病気を引き起こすのは、そのごく一部であることがその後の研究で明らかになってきた。

■米国では勧告

また歯周病菌が関連するとみられる病気の種類も増えてきた。
糖尿病や低体重児出産のほか、循環器疾患では、手や足の血管が詰まって起こる閉塞性動脈硬化症やバージャー病、破裂すると死に至ることもある腹部大動脈瘤などがある。

米国では「動脈硬化性疾患の治療では、患者が以前に歯周病と診断されていたなら、歯科医と綿密に連携する必要がある」といった勧告を発表した。

■効果を研究へ

歯周病治療で症状が改善するという証拠は、糖尿病と低体重児出産については確立しており、日本でも、糖尿病患者や妊婦に対する歯周病治療は普及しつつある。

一方、循環器疾患については、日本では歯科医と医師で連携を図る動きはまだない。
そんな中、長野県松本市では鈴木准教授が協力し、医師会と歯科医師会、行政が共同で歯周病治療による循環器疾患予防の効果を調べる研究が16年度から始まる。

鈴木准教授は「同県では40~50代の歯周病の割合が多く、3分の1程度しか歯科検診を受けていない。歯周病を積極的に治療することで、循環器疾患のリスクが下がるかどうか突き止めたい」と話している。
—沖縄タイムス 平成26年 3月15日記事抜粋—

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